任意の点P

著者は「ピタゴラスイッチ」監修の人です。
最近、映画でもTVでも3Dが流行っていますが、もっと手軽に、3Dの美しさを味わえる本があります。それが、慶応義塾大学佐藤研究室と中村至男さんが作られた、「任意の点P」です。

任意の点P
http://www.amazon.co.jp/任意の点P-慶応義塾大学佐藤雅彦研究室/dp/456850256X

本にはレンズが付いていて、左右の目で別々の絵を見ることで、立体視が楽しめます。絵はほとんど、線か四角からできていて、色はほぼ白黒。なのに、とても愛らしく見えます。クレーンとはしご車の絵がお勧めです。
タイトルが数学的なのは、もともと、佐藤先生が昔見た「解法のテクニック」という数学の参考書が、本制作のきっかけになったためのようです。その参考書には、空間図形の理解のために立体視できる装置がついていて、その美しさに魅せられたそうです。私の学生時代にも、そんな参考書があったら数学が楽しかっただろうに…。
買ったのはずいぶん前ですが、今でも十分楽しめます。この本を見た人は、佐藤先生の「これを美とする」という言葉に、うなずく人も多いのではないでしょうか。